何回伏線回収をするんだっていうくらいの連続
本日7月23日公開の「コンフィデンスマンJP プリンセス編」を早速観てきたので感想を書きます。
ラストの伏線回収は終わったと思ったら、さらに次の伏線回収みたいな感じの怒涛の展開で観ていてワクワクしました。
この記事では、ネタバレありで面白さを書いていくので、ネタバレは観たくないって方はこの記事は読まずに映画館に行きましょう!
ネタバレを読んでいっても、今作は見所がたくさんあるので楽しめますよ!!
目次
「コンフィデンスマンJP プリンセス編」とは
ダー子(長澤まさみ)、ボクちゃん(東出昌大)、リチャード(小日向文世)の3人の詐欺師が、様々な業界の欲望にまみれた大物を騙しまくって大金を巻き上げる話。
2018年に月9で放送された人気ドラマ。
ドラマ終了後も人気は衰えずスピンオフが放送され、さらに2019年には映画「コンフィデンスマンJP ロマンス編」が公開された。
今作「コンフィデンスマンJP プリンセス編」は映画2作品目。
あらすじ
世界有数の大富豪レイモンド・フウが亡くなった。
彼には3人の姉弟がいたが、彼の10兆円ともいわれる資産の相続人として遺言に記されたのは、隠し子のミシェル・フウだった。
世界中からミシェル・フウを名乗る人物が現れるが、執事のトニーによりすべて偽物と見破られる。
ダー子はある日内気な少女コックリと出会う。
そしてコックリを偽のミシェルとしてでっちあげて遺産を巻き上げる作戦を立てる。
ダー子は執事のトニー、そしてフウ一族を騙して、大金を手に入れることができるのか?
しかし、フウ一族を狙っていたのはダー子だけではなかった。
騙し騙されのコンゲームを制するのははたして誰なのか?
「コンフィデンスマンJP プリンセス編」のネタバレ感想
ダー子はトニーを騙せるのか?
今作の一番のポイントはここでしょう。
執事のトニーはフウ一族を守るためであれば、命をかけるほどの忠実な人物。
他の詐欺師はみんなトニーを騙す(信じてもらう)ことが出来ずに、追い返されました。
ダー子はコックリをミシェルにするためにあらゆる手をうちます。
DNA鑑定には実際の姉から採取したDNAを使って騙します。
そしてレイモンドとの過去については、合成写真を見せて、その事実を調べようとするトニーの先回りをしてうその証言をする人物を用意。
いくら調べてもコックリが本物のミシェルということを示す証拠しか出てこないため、トニーはコックリを次期当主ミシェルとしてフウ家に迎い入れます。
これはダー子の予定外の展開でした。
ダー子は遺産を相続するのではなく、相続放棄する代わりに大金をもらおうと考えていたのです。
しかし、トニーはコックリをフウ一族の当主として恥じない人物にするために、コックリとダー子に一流の作法を身に着けるよう、半ば監禁状態で指導し始めます。
フウ邸から逃げることもできず、さらにはフウ姉弟から命を狙われるダー子とコックリ。
予定が狂ったダー子は次の狙いを当主が手にするフウ一族の玉璽に定めます。
玉璽は4ヶ月後のパーティーで当主として披露時に渡されるのでそこで入れ替えを企みます。
そして、パーティー当日。
トニーはパーティーを離れ、ある女性に会いに行きます。
裏で調査を進めていたトニーは、ダー子が見せた合成写真に気づき、元の写真に写っていた本当のミシェルの母に会いに行きます。
そこでトニーはレイモンドが彼女に宛てた一通の手紙を読みます。
手紙には
- 子供にミシェルと名付けてほしい
- ミシェルに遺産を相続してほしい
- 不自由な生き方を強いてしまった3人の子供には自由に生きてほしい
ということが書かれていた。
さらに、本物のミシェルは母親の事故によりこの世に生まれていないことを知ります。
レイモンドがミシェルに相続させる真の目的が実は3人の子供のためだったことを知ったトニーは、コックリが偽物だということを知ったうえでコックリをミシェルとしてフウ家の当主とすることを決意します。
しかし、これもダー子の作戦でした。
用意したミシェルの母もダー子が用意した偽物で、手紙も偽物でした。
ダー子は「トニーにコックリが偽物だとバレても、トニーがコックリを当主とする」ように作戦を変更していたのです。
そして父レイモンドの手紙を読んだ3人の子どもも父の真意を知ることでコックリと和解し、兄弟として協力していくことを約束します。
こうしてダー子の作戦通り、トニー、3人の子どもを騙したのです。
コックリは真のプリンセスになれるのか?
今作のキャッチコピーでもある「本物も偽物もない。信じればそれが真実」。
ダー子はコックリに対して何度も「あなたはミシェル・フウ」と言います。
コックリは最初内気で人と話すこともできないような女の子でした。
その女の子が自分をミシェル・フウと言い聞かすことで、どんどんと仕草・雰囲気が変わっていきます。
最後のパーティーでの当主としてのスピーチは本物のプリンセスのようでした。
最初の内気なおどおどした女の子が、ダー子と出会うことで優しく可愛らしい女性になり、最後にはしっかりとしたプリンセスになっていく様はこの短い間にコックリの成長を見せられて、ちょっとじんわりきました。
そしてコックリを演じた女優がどんどん魅力的になっていきました。
僕は演じた関水渚さんのことを知らなかったのですが、おそらくこの映画を観た方で何名かこう思った方はいると思います。
「コックリって広瀬すず?」
映画の中でどんどんキレイになっていったコックリですが、僕は広瀬すずなのかなってエンドロールを観るまでずっと思っていました。
とても魅力的で今後に期待したい女優だと思いました。
そして成長したコックリが最後に選んだ道は、ダー子と共に詐欺をするのではなく、フウ一族の当主ミシェルとして生きる道でした。
ダー子とコックリが最後に背中合わせでお互いの道に向かって歩いていくシーンはジーンときました。
本物のミシェル・フウは誰なのか?
ミシェルの本当の母もダー子が用意した偽物ということは、本物のミシェルはどこにいるのか。
実はこれは映画の本当のラストで明らかになります。
数ヶ月前、ある料理店で跡取りに悩む店主に対してダー子は言います。
「跡取りを架空の人物にすればいい。そうすれば世界中から狙った詐欺師が集まってくるよ」
それを別テーブルで聞いていた男が一言。
「それはいい。」
そう、この男こそが亡くなったレイモンドでした。
つまり、最初からミシェルという女性はいなかったのです。
「本物も偽物もない。信じればそれが真実」
信じることで、いるはずもないミシェルが実在することになり、そしてコックリ、トニー、フウ一族の全てが幸せになっていったことが、とても心に響きました。
まとめ
今日は7月23日公開の映画「コンフィデンスマンJP プリンセス編」を紹介しました。
途中まではコックリの成長を見守る感じを楽しみましたが、最後に次々と展開される伏線回収にワクワクが止まりませんでした。
今作はこれまでの集大成ともいえるくらい過去の作品のキャストがどんどんでてきます。
ここもかなりオススメのポイントです。
三浦春馬さんが出てきたときは、演技はとてもよかったのですが、少し複雑な気持ちになりました。
こころよりご冥福をお祈りいたします。
キャスト、ストーリーと最高の映画でしたので、ぜひ観てほしいと思います。