映画「約束のネバーランド」ネタバレありレビュー!!原作にはない追加された重要な2つのポイントを解説!!

週刊少年ジャンプで大人気のジャンプらしくないあのダークファンタジー漫画が映画化

映画「約束のネバーランド」を観てきましたのでレビューを書きます。

映画の公開は2020年12月18日になります。

週刊少年ジャンプで僕が大好きだった漫画の映画化ということで楽しみに観にいきました。

後半では、ちょっと前に話題になったあの俳優がサプライズ出演していて驚きました!

原作ファンからしてこの映画化は成功だったのか?失敗だったのか?

それでは、感想を書いていきます!

 

動画で見たい方はこちら

 

 

映画「約束のネバーランド」とは

約束のネバーランドは週刊少年ジャンプで2016年から2020年まで連載された漫画で、シリーズ累計発行部数は2500万部を突破している大人気漫画です。

僕はコミックで全巻揃えているくらいの原作ファンですが、その魅力は一見するとジャンプらしくないその作風です。

ジャンプと言えば、ワンピースや僕のヒーローアカデミアのような友情、努力、勝利の王道漫画を思い浮かべますが、約束のネバーランドはその独特な設定も驚かされましたし、描写も人間の心理戦や葛藤などが描かれたダークファンタジーとなっています。

同じジャンプの作品だと、デスノートに近い面白さがあります。

孤児院が舞台なので、登場人物が12才までの子どもですが、映画ではその年齢設定を16才とし、出演者に浜辺美波らを起用したことで、発表時には原作ファンからちょっと炎上もしました。

実際に映画を観ると、やっぱりちょっとエマやノーマンが他の子どもに比べて、若干大きく違和感もありましたが、まぁ許せる範囲だったと思います。

 

予告編はこちら

 

あらすじ

ある孤児院「グレイスフィールドハウス」では、ママと慕われるシスターイザベラのもとで、様々な孤児が幸せに暮らしていた。

グレイスフィールドハウスでは、孤児に勉強やテストにより優秀な子どもに育てあげ、12歳までに里親の元へ送りだしていた。

孤児の中でも、エマ、ノーマン、レイの三人は、テストで常に満点のフルスコアをたたき出すとても優秀な子どもで仲良く暮らしていた。

 

そんな中、孤児の1人であるコニーの里親が見つかり送りだすことになる。

出発当日、コニーが大好きな人形を忘れていることに気付いたエマとノーマンはそれを届けるために追いかける。

しかし、そこで見たのはコニーの死体で、外の世界には鬼が存在していて、コニーはその鬼への食肉として出荷されていた。

エマ達が生活していた孤児院は、実は鬼へ食肉を養殖する「人間飼育場」であることを知ったエマ。

ママと慕っていたイザベラも鬼側の人間で、飼育場を管理する監視員だった。

真実を知ったエマ、ノーマンはきょうだいの孤児を連れて孤児院からの脱走計画をスタートさせる。

 

 

「約束のネバーランド」のネタバレなし感想

今回の映画は、約束のネバーランドの第1章ともいえる「GFハウス脱獄編」が描かれています。

漫画は全20巻となっており、脱獄編は5巻までの話です。

あらすじでも書きましたが、僕はこの舞台設定が面白く惹きこまれましたし、特に映画となった「GFハウス脱獄編」はそのクオリティが高くめちゃくちゃ面白いです。

 

脱獄を図るエマ、ノーマン、レイの3人の天才の子どもと、鬼側の人間、イザベラとの心理戦の戦い。

エマ達は脱出するために道具を準備しようとするが、それに対してイザベラは上をいく考えで阻止してきます。

さらに新たに監視員としてクローネという女性を呼び寄せて監視を強化。

しかし、クローネには彼女の考えがあり、イザベラを出し抜いて自分がシスターになろうと、イザベラの弱みを見つけ失脚を目論んでいます。

そして、計画を進める中で、少しずつ浮かび上がってきた子どもの中に裏切り者(イザベラへの内通者)の存在。

 

エマの願いは、子どもみんなを連れてのGFハウスからの脱出。

イザベラの願いは、エマらを管理し、16歳の誕生日までに無事出荷すること。

クローネの願いは、イザベラを失脚させて自分がシスターになること。

 

エマ達子どもと、イザベラ、クローネのそれぞれが互いを出し抜いて自身の目的を達成しようと戦う様がめちゃくちゃ面白いです。

映画では、全5巻の内容をうまくまとめながら、独自の脚本を加えて構成されています。

ネタバレありの感想では、独自の脚本部分などについての僕の感想も踏まえながら書いていきますが、その知的な騙し合いや、スリル感などが再現されており、ドキドキしました。

 

キャストも12歳という年齢設定を16歳にすることで、エマ役に浜辺美波を起用していますが、ちょっと無理はありましたが、よかったと思います。

特によかったのは、ノーマン役の板垣李光人、イザベラ役の北川景子です。

ノーマンは、まるで原作から出てきたようにびったりのはまり役だと思いましたし、イザベラも北川景子の無機質な表情などが不気味でとてもよかったと思います。

ドクターデスでは、ちょっと演技に苦言をいいたくなりましたが、今作の北川景子は役にあっていてよかったです。

ただ、他の方のレビューでも言われていますが、レイはちょっと幼過ぎて16歳には見えませんでした。

 

ストーリーも役者陣も原作に忠実に再現されており、2時間という中でキレイにまとめられていると思いました。

スピード感があり、クライマックスにかけて次々と展開されていき、観ていて飽きずに楽しめると思いますので、原作未読の方も既読の方も気になった方は劇場で観てみてはどうでしょうか?

 

 

「約束のネバーランド」のネタバレあり感想

それでは、ここからはネタバレありの感想を書いていきます。

みなさんはこの映画どう感じましたでしょうか?

 

物語の展開としては、脱獄をしようとするエマだが、実は体に発信機が埋め込まれており、その行動を全てイザベラに把握されていることが判明します。

それでもイザベラの目をかいくぐり計画を進めるが、クローネという新たな監視員が現われます。

さらにイザベラに情報があまりに洩れることから内通者の存在も疑い始めます。

 

ノーマンは内通者をあぶりだすために罠を仕掛け、その結果、内通者はレイと判明します。

実は、レイはママのスパイとして行動しながら、実は脱出するための準備を進めていました。

 

そんな中、イザベラを失脚させたいクローネは、エマに手を組まないかと近づいてきます。

互いに互いを利用しようと探り合いをしますが、イザベラはさらに上手で、全てを読んでいました。

そして、クローネは昇進という名目で、GFハウスから出され、出荷されてしまいます。

 

脱出計画を進めるエマ達だが、イザベラはノーマンの出荷を告げます。

ノーマンを死なせないために、エマらはノーマン一人で脱出するように提案します。

脱出計画当日、ノーマンは予定通りに逃げ出しますが、その後ハウスに戻ってきてしまいます。

ノーマンは、エマ達に脱出時に知ったハウスの囲んだ外の壁の様子などを説明し、出荷されてしまいます。

 

ノーマンが出荷され、意気消沈したエマとレイ。

イザベラは安心していたが、実は水面下で脱出の計画は進められていました。

それは、GFハウスに火をつけ、それを陽動にして脱出するという計画だった。

さらにレイは自身の体に火を付け犠牲となることで、イザベラの気を引き、時間稼ぎをしようと考えていた。

 

しかし、ノーマンからレイの考えを伝えられていたエマは、レイの作戦を遮り、レイと共に脱出を図ります。

無事逃げ出したエマ達は、壁を上り、これもノーランに知らされていた脱出ポイントに向います。

次々に崖から脱出をしていき、最後のエマの番になった時、イザベラが現われます。

 

エマが崖から脱出をしようとしたとき、イザベラはそのロープを切ろうとするが、イザベラには切れませんでした。

無事脱出したエマ達は外の世界で初めての朝を迎え、旅立っていく。

 

ストーリーの結末はこのような展開でしたが、どうでしたでしょうか?

原作の漫画から外されてしまった部分もありましたが、2時間という枠内ではうまくまとめられていたと思いました。

 

そして、漫画にはない追加されていた部分。

ノーラン出荷時に登場した鬼と人間との調停を行なうラートリー家の当主ピーターラートリー。

映画では特に何役とは出なかったかもしれませんが、あの髪型などから間違いないと思います。

そのピーターラートリーを演じたのは、最近結婚で話題になったあの松坂桃李でした。

ちょっと髪型が似合ってないかなと思いましたが、ここでピーターラートリーとノーマンの会話を入れてきたのは原作を知っている方からするとなるほどと思わされました。

原作だとその後の展開に関わる大きな部分とも言えるので、気になる方は漫画を読むことをおススメします。

 

そして、もう一つの追加は、最後の壁の上でのエマとイザベラの会話です。

原作では、イザベラは脱出には間に合わず、到着した時は既にエマ達の子ども姿は見えず、脱出した際のロープだけが残っています。

そこでイザベラは脱出のロープを崖下に落として処分して、エマ達の外の世界での生を祈るみたいな展開でした。

僕は、原作の流れはイザベラのエマ達への愛情が感じられて気に入っていましたが、映画では実際にエマと対峙し、会話をすることで、イザベラの心の葛藤がさらに描かれていたと思います。

会話の中で明かされるイザベラとレイの親子関係など、原作の肝となる部分も混ぜられていてうまくまとめられていました。

僕は原作の余韻が残り、後を引くような印象がとても好きでしたが、映画で見せるとなるとこの構成もよかったと思います。

 

脱出したエマが外の世界で始めて朝日を見たとき、木に登ったエマに対して「何が見える?」と聞かれ、エマが何かをつぶやきます。

あれは何と言ったのでしょうか?

僕は監獄だったGFハウスから脱出して感じたエマが言った言葉は「希望」「明日」「夢」みたいなことを言ったように思いました。

 

 

まとめ

今日は12月11日公開の映画「約束のネバーランド」を紹介しました。

漫画の映画化は失敗することも多く、原作ファンとしては心配な部分もあったのですが、原作をうまく2時間という枠で再現した映画だと思いました。

エマ達孤児側、イザベラ達の鬼側の人間のそれぞれの心理描写や葛藤が描かれており、とても見ごたえのある映画でした。

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