ロボット イン・ザ・ガーデン(デボラ・インストール)で本当の愛がわかる

可愛くて切ない英国版「ドラえもん」

日本人なら誰でも見たことのあるドラえもん。

今日はそのドラえもんの英国版とも言われている小説「ロボット イン・ザ・ガーデン」について感想を書きます。

登場するロボットがめちゃくちゃかわいいので、きっとあなたもその虜になっちゃいますよ!

 

 

「ロボット イン・ザ・ガーデン」とは

イギリス在住の小説家デボラ・インストールによって2015年に発行された小説。

本作は2016年ベルリン国際映画祭で「映画化したい一冊」に選ばれた英国版「ドラえもん」小説。

その後、「ロボット イン・ザ・ハウス」「ロボット イン・ザ・スクール」と続編も発表されています。

 

あらすじ

仕事も家事もしない冴えない34歳のベンは、ある日自宅の庭で壊れたロボットを見つけます。

バリバリのキャリアウーマンの妻エイミーは仕事もしない夫に呆れて苛立つ毎日。

ベンはロボットをタングと名付け、タングを直そうと作り主を探す旅に出ます。

中年ダメ男とロボットの冒険が始まりました。

 

 

「ロボット イン・ザ・ガーデン」の魅力

とにかくタングが可愛い

この小説は、タングという名前のロボットが、とにかく可愛い物語です。

本の表紙に描かれているのですが、昔ながらのロボットという感じです。

ところが、その廃材を使って作ったようなみすぼらしいロボットには、最先端の人工知能が搭載されていたのです。

そんなことは知らない住人ですが、そのタングというロボットは、少しずつ人間から学び、成長していきます。

その様子が、まるで人間の子供が成長していく様子と同じです。

わがまま言ったり、すねたりしながらも、人間の感情を理解していくのです。

辛抱強くタングを育てていくベンという男性と、そんなベンになついていくタングの間には、信頼関係や愛情が芽生えていきます。

その過程を読んでいるうちに、なんとも温かい気持ちになり、タングを愛おしいと感じるようになっていくのです。

この小説を読んでから、AI(人工知能)をパートナーにしてみたい、育ててみたいという気持ちになりました。

 

教えることの本質を知る

私は人工知能を搭載したロボットが、一緒にいる人間から学んで成長していく過程から、「教える」ということの本質を知ることができました。

それは知識を与えることよりも、お手本を示すことのほうが大切だということです。

そして愛情を教えるには、優しさを持って接することなのだと感じました。

ロボットも子供も、身近にいる人を真似して成長していきます。

タングが可愛らしく、愛おしい存在に思えるのは、タングを大切にしている、ベンという男性の優しさがあるからこそです。

壊れかけたロボットのタングを直してやりたい、というベンの愛情があります。

その気持ちを受け取って、タングは「愛」という感情を学んでいくのです。

わがまま言ったり、駄々をこねたりするタングに、ベンは優しく愛情を持って接しています。

そしてタングは、そんなベンを困らせたくないと思うようになるのです。

困らせたくない、という気持ちこそが愛情の芽生えであることに気づきます。

 

ロボットが学んだ愛

この小説の最大の魅力は、タングという可愛らしいロボットが成長して「愛」という感情を知っていく部分です。

タングのために奔走するベンも、少しずつ成長していくタングに教えられたり、気づかされることがあります。

最初は子供みたいなタングも、成長するにつれてベンの気持ちを汲み取れるようになるのです。

人間とロボットであっても友情を育てることができるという物語は、あらゆる人間関係に当てはめて感じることができるでしょう。

特に子育てしている人や人に何かを教えている人にとっては、思い当たる部分が多くあるはずです。

大切な人との関係がギクシャクしてしまう人にとっても、優しさを思い出すきっかけになる小説です。

誰かを守りたい、大切にしたい、そんな思いが、ふんわりと湧き上がってきます。

とにかく可愛らしいタングというロボットに、あなたも出会ってみたくなるはずです。

 

 

まとめ

今日は、英国版「ドラえもん」の小説「ロボット イン・ザ・ガーデン」を紹介しました。

とにかくタングがかわいい本作を読めば、きっとあなたもタングに会いたくなります。

と同時に、自分の身近の子供、ペットなどが可愛くて愛おしく大切に感じることが出来ると思います。

シリーズを全部一気読みしたくなるほど面白いのでチェックしましょう!

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