シンデレラ迷宮(氷室冴子)読んで辛いことがあっても元気をもらえる

再読を繰り返してしまう

今読むとあらためて考えされられてしまう

今日は最近読んであらためて面白さを感じた小説「シンデレラ迷宮」について感想を書きます。

ワクワクできて、共感もできてって感じで面白いですよ。

 

 

「シンデレラ迷宮」とは

シンデレラ迷宮は1983年に発行された氷室冴子著書の小説。

かなり昔の小説で今は絶版のようです。

僕は、同じ著者の作品「シンデレラミステリー」と合わせて中古で買って一気読みしました。

話は、繊細で内向的な女の子「利根」が記憶を失って別世界にトリップしてしまう。

そこは、白雪姫の継母、白鳥の湖のオディール、眠れる森の美女の姫などが出てくる世界。

利根は、彼女らをかかわりながら、なぜ自分がその世界に来たのかを探っていく。

ストーリー自体はシンプルです。

でも話の作り方、見せ方がめちゃくちゃうまいです。

 

 

ワクワクがとまらない

この小説は、主人公の少女が全く知らない場所で目覚めるところから話が始まります。

起きてみると知らない人たちに囲まれていて、いったいどんなストーリーなの?!というワクワク感で読み始めましたが、読み終わりまでそのワクワク感は変わらず楽しめました。

タイトルがだいぶヒントになっていますが、完全ファンタジーでかわいらしい世界観は、誰でも好むようなジャンルではないのかもしれませんが、好みの人にとってはかなり面白いと思います。

すらすら読めますが、隠されている答えが分かるようで分からない。

最後の最後で辻褄があって、なるほどこういうことだったのかと気付きます。

主人公と一緒に自分の記憶にないことを探っているような気持ちになれますので、読み終わりも爽快感があります。

 

 

この本から元気をもらえた

この小説は、主人公が失恋してしまったことから始まったストーリーです。

本人は失恋の自覚を忘れてしまっている状態でストーリーが展開していく中、一つひとつの出来事から主人公の心の動きが変化していくので、その感覚が自分のことのようにも感じられました。

失恋したからこその痛みだったのだと後から気付くのですが、本人が失恋の事実を自覚した時には、自分の痛みのように切なかったですね。

一度現実で絶望していたはずなのに、忘れようと記憶の奥に押し込めたけど、結局再び思い出しては絶望を何度も経験するようで、なかなかうまくいかない人生と照らし合わせても、学びになりました。

主人公はそこから元気に生きていこうと思って頑張るのですが、その姿が本当に健気で自分自身も頑張ろうと思えた作品です。

自分自身の恋とはリンクしませんでしたが、本当に本から元気をもらったとは、こういうことなんだなと初めて実感できた本でもありました。

 

 

失恋したときに巡り合いたい本

この本は恋愛で苦しんでいる時などに巡り逢いたい本ですね。

自分の想いが叶わなくても、絶望は続かないし、ちゃんと生きている。

おそらく人から教わってどうにかなるものではなくて、自分で実感するからこそ前に進めるのだと思うので、ぜひ傷ついた心がなかなか癒えないなという時には読んでもらいたいです。

あと失恋したての方にもおすすめです。

主人公は初恋なので年齢低めですが、失恋で感じた気持ちは年代を問わず共感できますよ。

次の恋を探そうという前向きな気持ちにもなれると思います。

また、すでに仕事をしている方々に対しては、人生が「しんどいな」とか「疲れたな」と思っている人にお勧めだと思います。

誰にでも辛い思いをした経験があると思いますが、そんな辛い状況で感じた「絶望」や「苦しみ」「悲しみ」などを乗り越えていく内容なので、読んでいく中で自分も頑張ろうと思える本です。

 

 

まとめ

今日は最近再読した小説「シンデレラ迷宮」について紹介しました。

当時、中学生の頃の初めて読んだ小説でしたが、今あらためて読むと、新たな気づき、痛み、共感を得ました。

未読の方にも読んでほしいですが、一度過去に読んだことがある方にもおススメできる作品です。

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