「花に嵐」映画に酔ったのか?映像に酔ったのか?全く先の読めない展開の連続が面白い!

カメレオンのように次々を姿が変わっていく物語

今日は岩切一空監督のデビュー映画「花に嵐」について記事を書きます。

この映画は観ていて本当疲れました。

最初は普通の大学生のドキュメンタリー映画かと思ってみていましたが、途中からの全く先の読めない怒涛の展開にやられました。

一つの映画の中で何度も全くジャンルに変化していく演出に感動しました。

今なら無料で観ることができるのでチャンスですね。

 

 

「花に嵐」とは

「花に嵐」は、2015年に公開された岩切一空監督のデビュー映画。

PFF2016で見事に準グランプリに輝いた作品で、映画関係者の間でも話題になっていた作品です。

独創的な作風や演出により評価を集めた作品で、観た人の間で賛否両論が巻き起こるまさに怪作とも言えます。

 

これまで観たことがない作風で、その怪作ぶりは予告編からもじわじわと伺えます。

ぜんぜんどんな映画なのか想像できません。

 

あらすじ

主人公の僕は大学入学後、かわいい先輩に誘われて映画研究会に入る。

主人公は、カメラを2週間借りて映像日記を撮り始める。

試写会、新歓コンパなど映画研究会の活動を映像に撮っていく中で、主人公はいつも端に映る不思議な女性に興味を持っていく。

新歓コンパで酔わされた主人公は道端で吐いてしまうが、映画研究会の一人のメンバーに介抱される。

主人公を介抱したメンバーが、あの映像で気になっていたあの不思議な女性、花だった。

花は主人公に作りかけの映画を完成されたいので手伝ってほしいと話す。

その最初のミッションは、ある先輩の家から必要な小道具を盗んでくることだった。

 

 

「花に嵐」を観た感想

不思議な女性、花の魅力に引き込まれる

映画研究会で出会った花ですが、最初は主人公の撮った映像の端になぜか映っているというおとなしい女性でした。

他のメンバーとも話すこともなく、ただそこにいるだけ。

そして新歓コンパで酔って倒れている主人公を介抱したとき、いきなり花は主人公にキスをします。

全く理解できない展開でしたが、そこから主人公と花の映画制作が始まります。

花に言われるままに、映画研究会のスター監督である古谷先輩の家に小道具を盗みに入る主人公。

「誰にも見つからずに盗んできて」

古谷先輩の家には古谷以外にも多くの女性メンバーがいて、主人公はあっさりと見つかってしまい追われてしまう。

そして、主人公はなんとか目的の部屋に逃げ込み、花に言われた小道具を見つけたが、その部屋は壁一面に花の写真が貼られていた奇妙な部屋だった。

古谷先輩はある時期から映画を全く撮らなくなったのだが、この部屋と関係があるのか。

こうして小道具を手に入れた主人公と花は映画制作のため、撮影場所に向かっていきます。

この辺りから少しずつ映画の雰囲気が変わってきます。

一気にラストに行くまでの間に、花は最初おとなしかった女性だったのですが、いろんな面を見せてきます。

主人公に強引に車を強盗させたり、ホテルで主人公に襲い掛かったり。

「私だってしたことないもん」

「やり方がわかるからやるんじゃない、やりたいからやるんだ」

欲望のままに動いていく花。

そして、最後には一転、狂気の面も顔をみせてきます。

天使のような可愛さと悪魔のような性格の悪さと狂気を持った女性、花。

僕は映画の中でどんどん変わっていく花に惹かれました。

 

花を演じたりりかさんですが、現在「in living.」としてユーチューバーとして活躍しています。

参考 in living.チャンネルYoutube

 

怒涛の展開に頭が追い付かない

こうして主人公と花の話が、主人公の撮影した映像目線でみせられて展開していくのすが、途中からの急転直下の展開に驚きの連続でした。

主人公のカメラ目線ということで、先輩宅に忍び込んだ時のリアル感や新歓コンパ時に絡んでいく先輩女性などがとても生々しく、カメラワークやテロップ、編集が初めて制作した学生映画のように感じられます。

しかし、中盤以降に一気に展開していく中で、これもすべて岩切一空監督の狙いだったことに気づかされます。

主人公のドキュメンタリー映画や花との恋愛映画かと思っていたものが、一気にまるでホラー映画のように変貌し、そのカメラワークや作風も変わっていきます。

  • 花が撮ろうとしていた映画のラストシーンは何か?
  • 古谷先輩が映画を撮らなくなった真の理由は?
  • そもそも花とは一体誰なのか?

怒涛の展開のなかで、これらの謎がひとつにまとまっていき判明していきます。

そして最後のラストシーン。

あの演出には驚かされましたし、僕は感動し心を打たれました。

 

 

「花に嵐」を観る方法

「花に嵐」はインディーズ映画のVODである「DOKUSO映画館」で観ることができます。

DOKUSO映画館公式サイト

 

DOKUSO映画館を知らない方は過去に説明記事を書いているのでチェックしてみてください。

インディーズ映画の宝庫!DOKUSO映画館はどんなサービス?

 

DOKUSO映画館では、毎月映画がランキング形式で発表され、1位の映画は無料会員でも視聴可能です。

そして、2020年8月の1位はこの「花に嵐」です。

無料会員に登録すれば、視聴可能なので気になる方はチェックしましょう。

 

 

まとめ

今日は岩切一空の初監督作品「花に嵐」を紹介しました。

本当にその演出や構成が素晴らしくとてもよかったです。

中盤以降のものすごい変化の展開に頭が追い付かず、ぜんぜん先の展開が読めない映画でした。

ラストの展開は恐怖も感じましたし、本当にゾクゾクしました。

ラストの感動を味わってほしい、そんな作品でした。

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