世にも奇妙な物語的な展開に震えた
今日は長谷川徹監督のデビュー映画「失恋科」について記事を書きます。
短編映画なのでサクッと観ることができ、さらにオチが秀逸でいろいろと僕は考えされられました。
観終わった後のゾクッとした感覚と少しの感動が味わえる名作でした。
「失恋科」とは
「失恋科」は、脚本家長谷川徹の初監督作品。
脚本家としては、「遺留捜査」、「ひぐらしのなく頃に」、「世にも奇妙な物語」などを手掛けており、本作品もその色が濃く表現されています。
2019年に制作されると、第6回映画少年映画祭グランプリをはじめとする4映画祭でノミネートされ3冠に輝くなど高く評価された作品です。
演出など本当に初監督とは思えないほど秀逸でした。
あらすじ
主人公の小石輝男は恋人の結婚願望を満たすために、ある日フラッシュモブでプロポーズを決行する。
しかし、恋人はプロポーズをなぜか拒否して音信不通になってしまう。
心に深い傷を負った輝男は頭痛に悩まされるようになった。
会社から欠勤の証明に必要な診断書の提出を求められたため、輝男は総合病院を訪れる。
しかし、病院に行き慣れていない輝男は頭痛をどの診療科で診てもらうべきか分からない。
案内板を見ると内科、心療内科、神経内科と並んで『失恋科』という見慣れない診療科名があることに気づく。
予告編はこちら
「失恋科」を観た感想
失恋が実際の病気をして扱われる世界観が面白い
この映画はいきなり主人公がプロポーズを断られるシーンから始まるのですが、ここの演出もうまかったです。
男性と女性の内面がうまく表現されていて、ちょっとクスッときます。
そして、プロポーズを断られて傷ついた主人公が訪れた病院にあった失恋科という奇妙な診療科。
この世界では、失恋が病気として扱われ、失恋の傷が実際にあるというとんでもない設定。
そして女医から主人公は余命を告知されます。
「失恋のショックで本当に人間の脳に傷ができることが最新の研究でわかったの。
そして、失恋の傷はガンと一緒で早く治療しないと命にかかわります。
あなたはこのままでは5年生きることはできません。
ただし、今なら外科手術と化学療法で根治できる可能性が高いです。」
この失恋の傷の診断方法も厚生労働省で認められたという方法で行われるのですが、このやりとりもクスッとくるポイントでした。
主人公は、「彼女にも失恋の傷が出来ているのでは?」と女医に聞きますがあっさりと否定されます
「それはあり得ません。失恋の傷ができるのは100%男性ですから。」
このあたり男性と女性の恋愛観の違いが生々しく描かれていましたね。
そして、主人公は外科手術をすることを決めて、同意書にサインします。
ラストの衝撃の展開にゾクッとした
手術をして1ヶ月後。
無事に失恋の傷が癒えた主人公。
仕事も順調で新たな恋愛、結婚も考え始める。
しかし、主人公はあることに気づく。
病院を訪れた主人公に女医からの衝撃の一言。
「あなたは外科手術の後遺症で〇〇〇〇を失いましたよ。」
このゾクゾクとする展開はたまらなかったです。
そして、エンディングロールが流れ始めたのですが、ここでさらなる予想外の展開が訪れます。
この連続のどんでん返しに驚きました。
この二転三転の展開は予想できなかったし、観終わった後にいい満足感がありました。
監督は世にも奇妙な物語の脚本を担当していたのですが、この最後の展開には僕の頭の中であのテーマがちょっと鳴ったような気がしました。
「失恋科」を観る方法
「失恋科」はインディーズ映画のVODである「DOKUSO映画館」で観ることができます。
DOKUSO映画館を知らない方は説明の記事を書いているのでチェックしてみてください。
インディーズ映画の宝庫!DOKUSO映画館はどんなサービス?
まとめ
今日は長谷川徹の初監督作品「失恋科」を紹介しました。
本当に初監督とは思えないほど、その演出や構成がとてもよかったです。
ラストの展開は本当にゾクゾクしましたし、このオチは観た人の全てが納得する内容だと思いました。
ぜひ気になった方はチェックしてみてください。