8年間ほれ薬を飲まされ続けた男
今日は高円寺オフィス制作の映画「世界の終わりの、そのあとで」について記事を書きます。
前半のほんわかとした雰囲気からある事実を元に話が一変するストーリー。
観た後に自分の若かった頃も気持ちが少し思い出されるような素敵な映画でした。
「世界の終わりの、そのあとで」とは
「世界の終わりの、そのあとで」は、様々なジャンルで活動するクリエイター集団「高円寺オフィス」の自主映画。
高円寺オフィスのメンバーである上田浄介監督の作品で2015年10月に公開。
あらすじ
8年間交際し、結婚を間近に控えているカップル、耕平と絵子。
耕平は絵子にベタ惚れで、人生のすべては彼女だと公言していた。
ある事件をきっかけに、「ほれ薬」の存在を知った耕平は、 世界のすべてだと思っていた彼女への気持ちが、 薬によって操られているものではないかという疑いを抱きはじめる。
予告編はこちら
「世界の終わりの、そのあとで」を観た感想
若かったころの青い記憶が思い出す
この映画の前半はほんのりとした雰囲気で進んでいきます。
主人公の耕平は、本当に普通の教師で、8年間交際している彼女「絵子」にベタ惚れです。
彼女とは8年前の高校生のときに絵子からチョコをプレゼントされてから二人は付き合っています。
その間、耕平は絵子のことがずっと好きで、「趣味、絵子。特技、絵子。絵子に始まって絵子に終わるのが俺の生活。」なんて感じで、幸せな人生を過ごしています。
この耕平と絵子の二人の雰囲気がほのぼのとしていてとても素敵な映像です。
観ていて自分の若い頃を思い出したり、映画の二人を微笑ましく見ちゃいました。
ある事件をきっかけに衝撃の展開
そして、耕平は生徒の一人が起こしたある事件からほれ薬が存在することを知ります。
この辺りから徐々に映画の雰囲気が変わってきます。
それまでのほのぼのした雰囲気が一転してミステリーな展開に。
そう耕平が自宅で見つけたものは大量のほれ薬の空き瓶でした。
耕平は絵子に「なんてことをしてくれたんだ」って怒ると、絵子は何も言わず家を出ていきます。
絵子は薬の切れる3週間経てば、もう自分のことは何とも思わなくなるからと耕平に言います。
この時の絵子の表情の切なさがとてもよかったです。
演じた女優の小宮一葉さんの様々な表情がこの映画をグッと味わい深いものにしていました。
そして、3週間経った耕平が映画のラストで起こした行動にとにかく感動します。
好きだった気持ちは忘れても好きだったことは忘れない
僕は心にとても響きました。
そして、この映画の主題歌がまた映画の雰囲気にとてもあっていてジーンときます。
歌っているのは絵子を演じた小宮一葉ということにはエンドロールで気づかされました。
「世界の終わりの、そのあとで」を観る方法
「世界の終わりの、そのあとで」はインディーズ映画のVODである「DOKUSO映画館」で観ることができます。
DOKUSO映画館を知らない方は過去に説明記事を書いているのでチェックしてみてください。
インディーズ映画の宝庫!DOKUSO映画館はどんなサービス?
まとめ
今日は高円寺オフィスの自主製作映画「世界の終わりの、そのあとで」を紹介しました。
「ありのままの自分が、愛されるなんて思えなかった。ほれ薬を使うくらい、愛しくて苦しかった。」
最後の絵子の表情がこの言葉を表していて、相手を想う切なさや苦しさがとてもうまく表現された映画でした。
ぜひ気になった方はチェックしてみてください。